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月次決算を早める経理合理化のポイント|手書き・二重入力を減らす実践方法NEW
2026年10月01日
月次決算を早める経理合理化のポイント
貴社の月次決算は、翌月の何日ごろに出来上がっていますか。経営者が業績を把握して次の判断に生かすためには、できるだけ早く試算表を確認できることが重要です。
月次決算が遅れる原因は、経理担当者の努力不足ではありません。手書きと会計ソフトへの二重入力、同じ帳票の重複作成、現金精算、月末まで確定しない資料を待つ作業など、従来から続けている業務の流れに原因があることが少なくありません。
この記事では、月次決算を早めるための考え方と、すぐに見直せる具体的な経理業務について、公認会計士・税理士が分かりやすく解説します。
月次決算を早める3つの基本
月次決算を早めるためには、すべての作業を急ぐのではなく、業務そのものを見直すことが大切です。基本となる考え方は、次の3つです。
- 不要な作業や二重入力をやめる
- 金額的重要性が低い項目は、合理的な基準を設けて簡便に処理する
- 重要な項目は、資料の到着を待たずに見積計上する
ただし、少額であれば何でも計上を省略できるわけではありません。金額的重要性、毎月の発生状況、期間損益への影響、税務上必要な処理などを確認し、会社として継続して運用できる基準を決める必要があります。
手書きと二重入力を減らす
手書きの帳簿や伝票を作成した後、その内容を会計ソフトに入力している場合、同じ情報を二度処理していることになります。会計ソフトを日常的に利用できる環境であれば、紙の帳票を残す必要があるかを検討しましょう。
- 手書きの現金出納帳をやめ、会計ソフトへ直接入力する
- 手書きの振替伝票をやめ、証憑から直接仕訳を登録する
- 手形記入帳やでんさいの手書き管理を見直し、会計ソフト等の管理機能を利用する
- 毎月作成している手書き帳票や重複資料の必要性を再確認する
- Excelと会計ソフトで同じ集計を重ねていないか確認する
法令上または社内統制上必要な帳票は残す必要がありますが、「以前から作っているから」という理由だけで継続している資料は、廃止または統合できる可能性があります。
現金精算を減らし、支払方法を集約する
小口現金は、領収書の確認、現金残高との照合、出納帳への記入、会計ソフトへの入力など、多くの作業を発生させます。経費の現金精算をできるだけ減らし、法人カード、口座振替、振込など記録が残る支払方法へ集約すると、経理処理を効率化できます。
従業員が立て替えた経費についても、精算日を月1回または月2回にまとめ、給与とは区分したうえで銀行振込にする方法があります。経費精算システムを利用する場合は、申請・承認・会計入力までの流れを一体で設計すると効果的です。
会計ソフトへの入力を自動化する
毎月繰り返す仕訳は、会計ソフトの辞書登録、仕訳登録、前月仕訳の複写などを利用すると、入力時間と入力ミスを減らせます。家賃、リース料、借入金返済、保険料など、金額や勘定科目が毎月ほぼ同じ取引から設定すると始めやすくなります。
また、銀行口座やクレジットカードの利用明細を会計ソフトへ取り込める場合は、手入力を減らすことができます。弥生会計を利用している場合は、「スマート取引取込」などの連携機能を活用する方法があります。
自動取込を導入しても、勘定科目や消費税区分の確認は必要です。最初に登録ルールを整え、定期的に内容を確認することで、入力作業を減らしながら会計データの精度を保つことができます。
重要な未確定項目は見積計上する
請求書や集計資料が届くまで月次決算を止めてしまうと、試算表の完成が遅くなります。金額的重要性が高く、毎月発生する費用については、過去実績、契約金額、使用量などに基づいて合理的に見積計上し、翌月に確定額との差額を調整する方法があります。
- 未着の仕入・外注費
- 締め日後に請求される水道光熱費や通信費
- 給与・社会保険料などの未払費用
- 売上に対応する販売手数料や運賃など
見積計上は、毎月の損益を早く把握するために有効ですが、算定方法を統一し、確定額との差額を翌月に確認できる仕組みを作ることが必要です。
予算実績比較は経営管理システムを活用する
会計データをExcelへ転記して予算実績表を作成している場合は、転記作業や数式の修正に時間がかかり、更新漏れが起こりやすくなります。会計データと連携できる経営管理システムを利用すれば、月次の予算実績比較や前年同月比較を効率化できます。
土井会計事務所では、経営支援クラウド「bixid(ビサイド)」を活用し、数字をグラフなどで分かりやすく確認できる月次報告を支援しています。必要な機能や利用プランは会社の管理方法によって異なるため、導入前に確認します。
経理合理化は、一度にすべて変えなくても大丈夫です
経理業務を一度に大きく変更すると、かえって混乱することがあります。まずは現在の月次決算について、「誰が・いつ・どの資料を使い・何を入力しているか」を整理し、負担が大きい作業や二重入力から順番に見直すのが現実的です。
- 現在の月次決算の完成日を確認する
- 手書き・Excel・会計ソフトへの重複入力を洗い出す
- 廃止、自動化、見積計上に分けて改善方法を決める
- 毎月の締切日と担当者を決め、改善後の完成日を確認する
目標は、単に経理担当者の作業時間を減らすことではありません。正確性を保ちながら、経営者が必要な数字を早く確認し、早い段階で対策を取れる状態をつくることです。
土井会計事務所の経理合理化・月次決算サポート
土井会計事務所では、現在の経理業務と月次決算の流れを確認し、不要な作業の見直し、会計ソフトの活用、自動取込の設定、月次締切スケジュールの作成などを支援します。
また、月次の数字を経営に活用できるよう、bixidによる予算実績比較や前年同月比較、決算前の利益・税額予測にも対応しています。当事務所で活用している「経理合理化のヒント集」をご希望の顧問先様には、データでお渡しします。
月次決算を早めたい方、経理担当者の負担や二重入力を減らしたい方は、土井会計事務所までお気軽にご相談ください。
お電話受付 9:00~17:30
※本記事は2026年9月20日現在のサービス内容等に基づいて作成しています。会計ソフトや各サービスの機能・料金・利用条件は変更される場合があります。また、具体的な経理処理は各社の状況に応じてご検討ください。
文責:公認会計士・税理士 土井竜二